A-MEP
A-MEP集合住宅の分類
まずは集合住宅について説明する。集合住宅の高さにより「低層」「中層」「高層」に分類される。
低層集合住宅は1住戸が1〜2階建てで、各戸が土地に接している住宅群の形式や連続住宅の形式である。入居者の居住密度は100〜200人/ha(ヘクタール)程度だ。
中層住宅は3〜5階建てで居住密度は300人/ha(ヘクタール)程度。居住域以外の共用部分が少なくて済むことや、構造の簡単化が可能であることから公共住宅としては最も事例が多いんだ。
高層住宅は6階建て以上だ。エレベーターが必要となる。居住密度は500人/ha(ヘクタール)程度と高密度化が可能だ。

低層集合住宅はマンションではなくて戸建て住宅の集まりということね。今まさに5階建てのアパートの5階に住んでいるんだけど、エレベーターがなくて毎日大変よ。
基本的にエレベーターの設置義務は高さ31mを超える建築物に生じる。だから特に6階以上に設けろという決まりはないんだけど、経験上その階数が基準になっている。
その他、超高層住宅という言葉があるが、明確な定義はない。一般的には構造基準が変わる高さ60mを超える高層住宅を超高層住宅と呼ぶようだ。
タワマンのことね。いずれ住んでみたいわね。
タワマンもいいが、低層の集合住宅も魅力が多いよ。例えばその住宅群と共用部の構成により「コートハウス」「テラスハウス」「タウンハウス」の種類があるんだ。
コートハウスは住宅で中庭を囲むことでプライバシーを高めた形式。
テラスハウスは連続した住宅群であり、各住宅に専用の庭がある。
タウンハウスは共用の通路や広場、庭、駐車場等(コモンスペース)をもつ低層集合住宅だ。

住宅と庭や共用部との位置関係がポイントなのね。
低層集合住宅は全ての住宅が地面から直接出入りできることこから「接地型住宅」とも呼ばれる。次の章でその構成を詳しく説明していくよ。
接地型住宅
接地型住宅とは、通路や共用庭等により、全ての住宅が地面から直接アクセスできる住宅形式だ。住宅へのアクセスの方式は「路地アクセス」と「コモンアクセス」の2つに分けられる。
名前の通り、路地アクセスは路地からの各住宅へのアクセス。コモンアクセスは共用庭(コモンスペース)からのアクセスだ。

コモンアクセスは路地と庭を兼用するような構成なのね。逆に路地アクセスは庭を共用部と完全に切り離すことが可能だね。
庭の考え方がポイントなんだ。コモンアクセスは庭を居住者のコミュニケーションの場とすることで、庭の利用を活性化することができる。
逆に路地アクセスは庭をプライベートな空間として利用しやすい。また、各住宅の間に庭が配置されるため、住宅間のプライバシーの確保や採光の確保に有利だ。
なるほど、どちらにも良さがあるのね。プライバシーとコミュニケーションのどちらを優先するか、集合住宅のコンセプトに合わせてアクセス方式を選択する必要があるのね。
その他準接地型住宅という考え方がある。3〜5階建ての中層住宅でも、屋上テラスやアクセス路、積層方式の工夫によって接地型住宅に近いアクセスのしやすさを実現する考え方だ。
低層集合住宅の道路
低層集合住宅の道路形態について説明する。「格子状道路」「ループ状道路」「袋小路(クルドサック)」に分類される。

格子状道路は、全ての道の見通しがよく方向感覚をつかみやすい。また、土地の分割や管理が効率的に行える。交通の分散により渋滞を緩和できる。ただ道が多いが故に、抜け道として利用されやすく、居住域に外部からの車両が侵入しやすくなるデメリットもある。
1番スタンダードな形式だね。「X-○通り,Y-○通り」みたいに座標化もできて、地図上でも位置を特定しやすいね。
ループ状道路は、住宅群を道路で囲んで外部の道路と繋ぐ形式であり、居住域内部への車両侵入を防ぐことができる。そのため安全性や静寂性を保つことができる。ただ道路の形状が複雑化しやすく、道に迷いやすくなるデメリットもあるよ。災害時の避難経路や消防隊進入経路の計画には要注意だ。
道路をループ状にして居住域内を通る道路を少なくすることで、交通を制限できるんだね。その結果、道が分かりにくくなるのは仕方がないのかもね。
袋小路(クルドサック)は住宅へのアクセス道路を行き止まりとし、通り抜けできないようにする形式だ。通り抜け道路と袋小路の組み合わせによって、渋滞の緩和と外部車両侵入防止を同時に実現できる。袋小路が多くなると道に迷いやすくなるから、災害時の避難経路や消防隊進入経路が分かりにくくなるよ。
初見だとどの道が行き止まりか分からなくて、道に迷いそうね。居住者としては住宅から大通りまでのルートがシンプルだから便利だね。
居住域の安全性、静寂性、防犯性がポイントなんだ。3つの道路形態を組み合わせることで、場所ごとに最適な道路配置ができるよ。
最近は物騒な事件も増えているから。集合住宅の居住者以外の部外者の侵入を防ぐこと、また居住者同士のコミュニケーションの促進も防犯性を高める要素だね。それでいて、プライバシーの確保も必要だから考えること多くて大変ね。
低層集合住宅は共用エリアが多くなる傾向があるから、その共用部の使い方によって考えることは多くなるね。計画のコンセプトに合わせて適切な提案ができるかが設計者の腕の見せ所だね。
中層・高層住宅の分類
中層・高層住宅は基本的に1つの建物内に複数の住戸と共用部を全て収める形式だ。共用部と住戸の配置によって5つに分類される。「階段室型」「片廊下型」「スキップフロア型」「中廊下型」「集中型」だ。

階段室型は階段室またはエレベーターホールから直接各戸に出入りできる形式だ。
共用廊下に面する住戸数が1〜2戸程度と少ないため高いプライバシーを確保できる。また各戸が両側に開口部を持てるので、採光と通風を確保できる。
短所としては、エレベーターの利用率が悪い。二方向避難の計画が難しいということが挙げられるよ。
プライバシーを高めた結果、エレベーターと階段の数が増えてその利用率が悪くなっているということね。採光と通風が確保できるのはかなりのメリットね。
片廊下型は階段またはエレベーターで各階までアクセスし、片廊下を通って各戸に出入りする形式だ。階段室型に比べてエレベーターの利用率を高めることができる。また廊下を端から端まで通すことにより二方向避難の計画が簡単だ。
短所は共用廊下側の採光・通風が制限されること。廊下を多くの住戸で共用するため、プライバシー性能が低くなりがちだ。
一般的な安めのアパートがこの形式ね。私のアパートもこの形式だよ。廊下で他の住人と会うと気まずいね。私の部屋は角部屋じゃないから、窓が部屋の一面にしかないのは残念な点ね。
スキップフロア型は2階おき程度に廊下を設け、階段またはエレベーターと廊下を通って各戸へアクセスする形式だ。廊下のない階の住戸へは廊下階から階段でアクセスする。
廊下を省略する分、共用部の面積を小さくできて、その分住戸の面積を大きくできる。廊下のない階の住戸では階段室型と同等のプライバシーと両面開口(採光・通風)の確保が可能だ。
短所としては各戸へのアクセス経路が複雑になること、それにより避難計画が難しくなることが挙げられる。
全体としては片廊下型(廊下階の住戸)で、その中に部分的に階段室型(廊下のない階の住戸)が組み込まれているというイメージだね。階によりグレードが異なるから家賃も差が出そうだね。

中廊下型は、各階に廊下を設けてその両側に住戸を設ける(中廊下)。階段またはエレベーターによって各階へアクセスし、中廊下を通って各戸に出入りする形式だ。
エレベーターの利用率を片廊下型よりもさらに高めることができる。また、共用部の面積を小さくでき、住戸部分の面積割合を高めることができる。高層化する場合、片廊下型に比べて工事費や構造ともに有利だ。
短所としては、中廊下が完全に内部空間になるため採光、通風の確保が片廊下型よりも難しくなること。住戸が対面に配置されるため、プライバシー性能が低い。住戸の方位により日照、通風条件に差が生じることが挙げられる。
片廊下型をさらに住戸の高密度化を図った形式なのね。その結果、採光、通風、プライバシー性能が悪くなっている。何かを得るためには何かを捨てなければいけないものね。
集中型は階段やエレベーター等の共用部を中央に配置し、それを囲むように住戸を配置する形式だ。高層住宅で事例が多いんだ。
中廊下型よりも共用部分の面積を小さくできて住戸の高密度化が可能だ。また各住戸へのアクセス経路が短くシンプルにできる。
一方で短所としては、共用部が完全に内部空間になることで採光、通風の確保が難しいこと。住戸出入り口が対面するため、プライバシー性能が低いこと、住戸の方位により日照等に差が生じることが挙げられる。ここまでは中廊下型と同じだが、さらにもう1点、階段を中央に集中配置することで二方向避難の計画が難しくなることも挙げられる。
中廊下型の強化版ってとこね。高層住宅は構造性能が高くなる分、住戸密度を上げないと採算が取れないということか。
片廊下型はその発展形として「リビングアクセス型」「ツインコリドール型」がある。 リビングアクセス型は住戸内のレイアウトの考え方で、あえて共用廊下側にリビングやダイニングを配置してプライベートを表に出す形式だ。住人同士の積極的なコミュニケーションを図るコンセプトだ。

かなり陽キャ向けのコンセプトね。住人が全員善人じゃないと安心できないわね。
ツインコリドール型は片廊下型を吹抜け空間を挟んで対称に配置した形式だ。吹抜けは光庭とも呼ばれ、その光庭を設けることで、中廊下型と比べて、採光、通風、プライバシーが改善されている。また、エレベーターの利用率の高効率化が可能だ。
片廊下型と中廊下型の良いとこ取りの形式ね。吹抜けは採光と通風を改善する良い策なのね。
集中型の発展形として「ボイド型」がある。中央の共用部に吹抜けを設けることで、採光と通風が改善されて、閉塞感が緩和される。

また吹抜けだ!今後も出てきそうなキーワードね。
住戸の形式
集合住宅の住戸の代表的な形式としては「フラット型」と「メゾネット型」が挙げられる。

フラット型は1住戸が1層で構成された形式だ。住戸内に階段がないため各室を自由に構成できる。規模が小さい住戸ではこの形式が採用される。
住戸内の各部屋が隣接して配置されるため、部屋間のプライバシーが保たれるように部屋配置や間仕切り等に設計上の配慮が必要だ。
一般的な形式ね。私の家もそこまで大きくないから、この形式ね。
メゾネット型は1住戸が2層以上で構成された形式だ。住戸内の2層目以上では共用廊下が不要であるため対面の2面からの採光と通風の確保が可能かつ、プライバシーも確保される。フラット型に比べると住戸の2層目以上に共用廊下が不要なため、集合住宅全体として住戸部分の面積割合を大きくすることができる。
住戸内に階段を設けるため、各住戸ある程度の規模は必要になる。
メゾネットはずっと憧れがあるよ。今度引っ越すときは、部屋のグレードをあげてメゾネット型に住みたいものだわ。
住戸の平面計画
まず、住宅の平面プランを考える上で重要な項目は...
採光と通風!これまで散々出てきたキーワードでしょ?
正解だ。住宅の平面計画の基本は日照(採光)と通風だ。つまり、窓の配置が重要だ
住人の導線計画はできるだけ単純になるようにし、複雑化を避ける。リビング(居間)とダイニング(食堂)は落ち着きのある演出が望ましい。個室はプライバシーの配慮が重要だ。
人が住む以上、利便性が最重要課題ね。かつ、帰ってきて落ち着ける家がいいね。そして一緒に住むのが家族だとしても最低限のプライバシーは保ちたいよね。
プライバシーの観点から、家族で共用する空間を「パブリックゾーン」と呼び、一人ひとりで利用する空間を「プライベートゾーン」と呼ぶ。
パブリックゾーンはリビング、ダイニング、浴室、便所等が当てはまる。
プライベートゾーンは書斎等の個室だ。
保育所と幼稚園の違い
保育所と幼稚園の違いを以下にまとめる。
高齢者施設の分類
高齢者施設はその機能や対象者により以下のように分類される。
医療施設の分類
医療施設はその規模により以下のように分類される。